3月12日、登録手続きのために渋谷へ向かいました。東京に暮らしていた頃から、渋谷はあまりにもにぎやかな街で、正直あまり足を向けることがなかった場所です。
久しぶりに降り立った渋谷駅の改札を抜け、西口のバスロータリーへ出たとき——不意に、15年前の記憶がよみがえってきました。ちょうど15年前の前日、2011年3月11日。東日本大震災が起きたあの日、私はこの場所を歩いていました。
SNSが今ほど普及していなかったあの頃、電話もメールもなかなかつながらない中、ここで古い友人から「大丈夫?」という安否を気遣うメッセージが届きました。混乱の中で受け取った、短いひとことです。あのときの気持ちが、フラッシュバックのように戻ってきました。
気持ちを切り替えて向かった先は、こぎれいな東京都行政書士会館。落ち着いた雰囲気の中で、実際にここで業務を担っているみなさんに支えられながら、この登録手続きも成り立っているのだと、あらためて実感しました。
伊豆大島から上京しての手続きということもあり、書類の準備にはかなり時間をかけました。「行って、不備があって、また来る」というわけにはいきません。何度も見直し、確認し、丁寧に整えた上で臨みました。
手続きを終えたとき、担当の方から「丁寧に準備していただいているので、おそらく問題ないと思います」と言葉をいただきました。緊張がすっと解けた瞬間でした。
事務所として予定している場所の所有者確認で少し説明が必要な場面もありましたが、最終的には書類を提出して、あとは待つだけという状態になりました。
震災から15年。あの日、見知らぬ街の片隅で友人のメッセージに救われたように、私も誰かの「困った」に寄り添える存在でありたいと思っています。
登録手続きを終えた帰り道、渋谷の雑踏の中でそんなことを考えながら、島へ戻る船に乗りました。
